2013年7月31日水曜日

日本人とコーヒーのファーストコンタクト

僕たち日本人とコーヒーの最初の出会は、江戸時代にさかのぼります。

所は、長崎の出島に設けられたオランダ商館であります。

出島でオランダ人と親密に付き合いのあった日本人通訳と遊女たちが、最初にコーヒーの洗礼を受けたとされています。

ここでちょっと面白いのは、男(通訳)より、女(遊女)のほうがよりコーヒーに積極的だったということです。

その証拠に、オランダ人から遊女たちへの贈り物リストの中に、コーヒーポットやカップ、豆の記載が残っているそうです。
遊女たちは専用の器具でコーヒーを淹れ、ちゃんとしたカップでコーヒータイムを楽しんだという事実をうかがい知ることができます。

それに比べ当時の日本男子は、「焦げ臭くて飲めたもんじゃない」となかなかコーヒーを受け入れることはありませんでした。

このエピソード、直球モードで男の保守性と女の革新性の違い、みたいな話に仕上げていいのかもしれません。

でも、僕はオランダ人と遊女の関係に、ちょっとロマンチックなイメージを重ねたくなります。

遊女たちの幾人かは、接するオランダ人を本気で愛したがゆえにコーヒーも好んだのではないかと。

異国の閉鎖空間での男女関係、いろいろあったに決まってますよね。

2013年7月30日火曜日

豆ファイリング 003 ドミニカ カリビアンクィーン AAA

店主オススメでございます。

と言っても、お売りする豆はすべからくオススメなのですが。

「いずれあやめかかきつばた」状態のラインナップの中で、世間様的にネームバリューがイマイチな豆にはオススメ印を付けるようにしています。



  • 原産国 ドミニカ共和国
  • 生産地域 ドミニカ共和国西部バラオナ地区ロス・ボロス
  • クロップ 2011-2012
  • スクリーン 17/18
  • 品種 ティピカ
  • 精製方法 水洗式
「カリビアの女王」とはうまいネーミングです。

僕もこの名前に釣られて仕入れました。焙煎して飲んでみると、なるほどふさわしい名前だとすぐに気に入りました。

王様というより女王の称号がぴったりなのです。

カリブ海産の特徴である豊かな酸味と甘みを充分味わえるよう、焙煎は中煎りから深まらないように注意します。
東南アジア系の豆の持つ主張の強いカラフルな酸味からすると、穏やかでまあるい感じのコーヒーです。

暑い夏に癒しを与えてくれる、そんな味わいです。



2013年7月29日月曜日

2013年7月28日日曜日

ウチのお店にも現れないかな〜


(CNN) カナダのドーナツチェーン「ティム・ホートンズ」で、客が自分の後に来店した500人以上にコーヒーをおごるという「事件」が今週、少なくとも6件起きていたことが複数の報道で明らかになった。

カナダのテレビ局CTVによると、最初に起きたのは22日、アルバータ州エドモントンで起きた。20代の男性がコーヒーとドーナッツを買った後、店員に自分の後に注文されたLサイズのコーヒー500杯分の代金を自分のデビットカードから支払うよう頼んだという。

どうしてそんな太っ腹サービスやっちゃったのか当人に聞いたところ、「懸命に父親の面倒を見てくれた病院スタッフにささやかな恩返しがしたかった」とのことです。

いい話です。

感謝の気持ちをコーヒーに託すところが特に。 (^_^;A

2013年7月27日土曜日

「英国王室御用達」part2

80年前に「英国王室御用達」のキャッチコピーでその名を知られたブルーマウンテン。

ホントに女王様は、毎朝お召し上がりになっていたのでしょうか?

僕の手持ち資料では真偽のほどはわかりません。

英国の植民地ジャマイカ産の豆だから、単純に英国王室とくっ付けてイメージアップして売ろうとしただけなんじゃないかと、僕は推測しています。

ちなみに80年前のジャマイカは、不況だの社会不安だのでコーヒー産業も衰退しており豆の品質もあまり良くなかったんだそうです。

これが真実なら、女王様のお口にお似合いのコーヒーだったかどうかは、はなはだ疑問という事になります。

事態が好転するのは戦後にコーヒー産業が国営化され、栽培から輸出まですべて国の管理下の元に置かれるようになってからです。

そして、40年ほど前から日本企業による投資とさらなる技術協力が行われるようになり、世界トップレベルのコーヒーとして現在に至るというわけです。

なんだか「嘘から出たまこと」ということわざを連想するような話です。

2013年7月26日金曜日

「英国王室御用達」

[ロンドン 22日 ロイター] - 英王室は22日、王位継承順位2位のウィリアム王子(31)の妻、キャサリン妃(31)が第1子となる男児を出産したと発表した。継承順位はチャールズ皇太子、ウィリアム王子に続き3位となる。

この話題にちなんで、日本の洋菓子屋さんが誕生ケーキを発売したというニュースをやっていました。

僕たち日本人の英国王室への憧れがあればこそのエピソードです。

80年前も同じようなことがありました。

「英国王室御用達」というキャッチフレーズで紹介されたブルーマウンテンコーヒーが、とても人気を博したのです。

女王様がお飲みになる珈琲なら、さぞ素晴らしいのであろうと評判になったのです。

80年経った今でも、ブルーマウンテンは僕たち日本人にとって最高級の豆という地位に君臨し続けています。

英国王室のご威光、すさまじきであります。

2013年7月25日木曜日

風立ちぬ

宮崎駿最新作、「風立ちぬ」観ました。

僕はジブリ宮崎作品のとても熱心なファンではございません、まぁ普通にファンといったところでしょうか。映画館に足を運んだのも、「千と千尋」以来です。

今回は零戦の主任設計者堀越二郎をモデルに、堀辰雄の小説「風立ちぬ」のモチーフをミックスした筋立てという内容に興味をひかれ、いそいそと映画館に向かったという次第です。

僕たち20世紀少年世代にとって、零戦と戦艦大和はメカニカル的2大スターと言ってよい存在です。僕もその例にもれず零戦大好き少年でした。
僕より下の世代がガンダムなどのアニメヒーローに熱狂したのと同様に、僕らの世代は零戦や大和に想いを寄せました。

そんなこんな思い入れてんこ盛りの材料を、宮崎さんがどう料理するか興味津々だったのです。

さて、観終わって感想はと言うと・・・、

ここで語るのは止めておきます。

拙い文章で宮崎作品を語るなど、恐れ多いことでございます。

カウンタートークのネタに取っておくことにしましょう。

ま、しかし宮崎さん、70歳を超えてなお盛んというか、クリエーターとしての衰えが全然見当たらないのは素晴らしいのひと言。

月並みですが、パワーをいただきますねやはり。

2013年7月24日水曜日

豆ファイリング 002 タンザニア オルディアニ AA++

昨日、久しぶりに焙煎しました。

タンザニア オルディアニ AA++


  • 生産地域 タンザニア北部NGOROGORO KARATU地方 ORDEANI村
  • 農園名 カラツ(KARARU)農園
  • 品種 ブルボン種、ケント種
  • 標高 1450m
  • グレード AA++
  • 精製行程 果肉除去、発酵、水洗、アフリカンベッドで天日乾燥
  • 収穫時期 7月から11月
タンザニアといってもピンとこないかも知れません。

キリマンジャロと言えば、「あ〜あれね」でございます。

昔はキリマンジャロ地区で収穫された豆しかその名を名乗ることが出来ませんでしたが、20年ほど前に法律が改正されタンザニア産のすべての水洗式アラビカ豆に「キリマンジャロ」の名前を冠することが出来るようになりました。

この背景には気候条件の変化で、キリマンジャロ地区が必ずしも優良産地と呼べなくなったという事情も働いています。

キリマンジャロという名前が、イメージブランドみたいになっちゃったというワケです。

ファイリングの項目で特に注意してもらいたいのが、グレードです。
AA++という格付けは、最良の最高これ以上ないという評価です。

あと精製工程の中、アフリカンベッドという言葉にもご注目。丁寧に摘み取られた豆達が、ふかふかのベッドにくるまってひなたぼっこしてる図など妄想するのもまた楽しからずや、でございます。

アフリカンベッドとは、木や鉄製の枠組みにネットを張った乾燥場のことです。よりおいしいコーヒーを作りたいという生産者の努力がこうした工夫に表れるのです。

この豆の持つチョコレート系のフレーバーやコクを出したくて、焙煎は中煎りよりホンのちょっぴり深くしています。あくまでちょっぴりです。

これがアフリカンベッドです

2013年7月23日火曜日

休み明けの忙しさは三割増に感じます

今日は何件かの宅配発送と焙煎が同時進行、朝からバタバタでございます。

豆の発送なんてそうあるわけでもないのに、重なる時は重なるものです。

以前も書きましたが、当店はネット通販は一切やっておりません。宅配発送は、遠方に引っ越されたお客様のご所望でお送りするケースが、ほぼ100%です。

インターネットが定着してこのかた、僕もネット通販に興味を持ったことは何回かあります。日本中のコーヒーマニアと出会えるのって面白い、なんて軽く思ったものです。

でも、ネットショップの維持がとても大変なことはすぐ理解しました。

それにある程度の設備投資が必要となると、二の足三の足でございます。

お客様の顔が見えないというのも、ネット通販に消極的な理由のひとつです。
ホームページでいくらお店や豆のアピールをしても、フェイス・トゥ・フェィスの対面販売にかなわないのは言わずもがなです。

当ブログやホームページのようなデジタル情報とご来店いただいて感じるお店の雰囲気、この二つが混ざり合うことでお客様と良い関係が築けるような気がしています。

2013年7月22日月曜日

2013年7月21日日曜日

アイスコーヒー、大盛りください!

毎日暑いですね、今年の夏はとても勤勉。

さきほど、アイスコーヒーテイクアウトのお客様が特盛りのご注文。

そのお気持ちよくわかります。

2013年7月20日土曜日

少し緊張します

僕が焙煎を覚えたのは、今から25年前のこと。

某メーカーの焙煎をされていた方に手ほどきしていただきました。言わば僕の師匠です。
師匠はもう引退されて久しいけど、たまにお店にお見えになります。

昨日もご来店され、豆を買っていただきました。

師匠のご来店はありがたい半面、少々緊張モード突入でもあるのです。

好々爺然とした師匠の雰囲気に緊張する要素はかけらもないのだけど、やはりそのなんというか気分は25年前にタイムワープしちゃうのです。

「焙煎はこなした数だよ」、という言葉が今でも心に残っています。

それはとてもシンプルな言葉です、「ですよね」と25年前の僕は軽く思いました。

でも、その言葉の持つ本気の奥深さがエライこっちゃであることに気付き始めたのは、つい最近のことです。

なんと長い旅であることよ、なのです。

2013年7月19日金曜日

豆ファイリング 001 コロンビア エスメラルダ スプレモ

さっそく豆ファイリング、スタートします。

コロンビア エスメラルダ スプレモ
  • 原産国 コロンビア
  • 生産地域 ウイラ州(Huila)南のGARZON地区及びGIGANTE地区近郊
  • 生産者(農園名) 指定無し
  • クロップ
  • 規格 SUP
  • スクリーン S18アップ
  • 品種 ティピカ、カツーラ、バリエダコロンビア
  • 精製方法 水洗式
  • 認証
エスメラルダはブランド名というか愛称みたいなものです。スプレモ(SUP)は輸出規格の最高級品であることを示します。

コロンビアでは豆の大きさが格付けの基本になります。スクリーンNo.17~18が最高級品(スプレモ)、スクリーンNo.15~17が標準品(エキセルソ)です。
わかりやすく言うと、スプレモは7ミリサイズ、エキセルソは6ミリサイズです。

豆の大きさや美しさ、粒の揃い具合などの見栄えが市場価格に反映されることは、他の農産物同様にコーヒーにも当てはまります。

特に僕たち日本人は見た目を大事にする傾向があります。「ハンドピックやってます」のひと言は魔法の魅力があります。

ところが、エスメラルダはハンドピックなど全く無用です。欠点豆など皆無といって良いでしょう。

その粒ぞろいのよさは焙煎していてもよくわかります。

中煎りゾーンで仕上げると、まろやかな甘みという常套句がまさにぴったりな味わいを引き出すことが出来ます。

コロンビアマイルドを体験するにぴったりなコーヒーです。

2013年7月18日木曜日

新企画のご案内

当ブログ内で、ストレートコーヒーのプロフィールご紹介始めます。

ホームページ内にもコーナーを設けて少しやっているんですが、ブログで読んでもらうほうが目に留まりやすいかなと思った次第です。

タイトルは「豆ファイリング 000」です。

ブログにアップしたら、順次ホームページにも転載していこうと思っています。

乞うご期待ください。

2013年7月17日水曜日

One More Cup of Coffee part2

7月10日のブログでディランの曲をご紹介しました。

その時、youtubeから音源もアップしようと思ったんですが、見つかりませんでした。

素人さんのカバーやディラン本人のライブ音源はたくさんあったんだけどアルバムオリジナルだけが無かったのです。

まぁ、この曲は当時日本でかなりヒットしたので皆様ご承知だろうと、シングルカバージャケの写真でお茶をにごしたのです。

でも、それから何人かのお客様に、「知らないから曲を聴かせろ」と言われました。

で、再度youtubeで検索してやっと見つけたのでアップします。

本当にヒットしたのか少し不安になったので、ヒットチャートをチェックしてみました。
当時の洋楽少年少女なら誰でも聴いていた「オール・ジャパン・ポップ20」のチャートです。

いやはや懐かしい、今でもほとんど曲のメロディが頭に浮かびます。 (^_^;A


【 文化放送 オール・ジャパン・ポップ20 】1976年8月8日付 
01.ロックン・ロール・ラブ・レター / ベイ・シティ・ローラーズ  
02.マイ・ベスト・フレンド / クイーン  
03.心のラヴ・ソング / ポール・マッカートニー&ウイングス  
04.恋はドッキリ / スージー・クアトロ  
05.ソウル・ドラキュラ / ホット・ブラッド  
06.ミスター・メロディー / ナタリー・コール  
07.恋のブギー / シルバー・コンベンション  
08.青春の輝き / カーペンターズ  
09.ショー・ミー・ザ・ウェイ / ピーター・フランプトン  
10.コーヒーもう一杯 / ボブ・ディラン  
11.愛はそよ風 / ベラミー・ブラザーズ  
12.きょうがその日 / アメリカ  
13.愚か者の涙 / ローリング・ストーンズ  
14.一人ぽっちの囁き / オリビア・ニュートン・ジョン  
15. 風のメルヘン / デイヴ  
16.ショップ・アラウンド / キャプテン&テニール  
17.ビューティフル・サンデー / ダニエル・ブーン  
18.ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ / ザ・ビートルズ  
19.見つめあう恋 / カーペンターズ  
20.狂気の叫び / キッス


2013年7月16日火曜日

2013年7月15日月曜日

リクエスト、お気軽にどうぞ

暑い暑いと言いながら過ぎようとしている3連休、いかがお過ごしですか?。

当店は月曜定休ですが、今日は祝日なので営業中です。

明日がお休みになります、お間違いのないようよろしくでございます。

昨日久しぶりにシグリ農園焙煎しました。お客様のリクエストです。

以前にも書きましたがウチの店頭ストレート豆は、大体7~8種類です。ベンチ枠(在庫)が30種くらいなので、実力があるのにたまにしかラインアップ出来ない豆も出てきます。

なので、あれ飲みたいこれ飲みたいリクエスト大歓迎でございます。

リクエストはすぐ叶えられるとも限りません、お店の事情で少しお待ちいただくこともございます。
それでも在庫があれば、長くても一週間以内にご用意いたします。

問題は、在庫に無い場合です。

この二年間、ずっとハワイコナをご所望のお客様がいらっしゃいます。

僕もコナをラインアップに入れたいのは山々なのです。

でも、今の相場は品薄とも重なってメチャ高なのです。ほぼブルマンと肩を並べるお値段。

ブルマンは高くても予約販売ができるくらいに知名度がございます。

それに比べコナコーヒーは、そこまで値が張るというイメージが浸透してるとは言いがたしです。世間一般的には、ハワイの気軽なお土産のひとつといった印象もありますしね。

仕入れたい、でも売る自信が無い、なんとももどかしい気分でございます。

2013年7月14日日曜日

牛乳とコーヒーが合体した理由

ようするに、カフェ・オレの起原です。

フランス人が発明したカフェ・オレには、下記事に登場した「ジャワ・ロブスタ」が少し関係しています。

ここでちょっと世界史のお勉強。

17世紀に設立されたオランダ東インド会社は当初、コーヒー豆の売買で利益を上げていました。アラビアモカで買い付けた豆を他国に運び、利ざやを稼いでいたのです。

そうこうするうちにこのアムステルダムの商人達は、よそで買うより自分たちで作って売るほうがもっともうけが大きいことに気付き始めます。
自国の植民地にコーヒー農園を作り、奴隷の労働力を使えば丸儲け笑いが止まらないという図式です。

産地として選ばれたのがジャワ、そこで栽培された品種が「ジャワ・ロブスタ」です。

オランダがジャワ・ロブスタで大もうけしている間、フランスはまったく競争に乗り後れていました。

その理由のひとつは、ワイン業界や居酒屋のオーナー達の反発です。
オシャレでトレンドな飲み物としてコーヒーブームがパリを中心に始まり、カフェがいたるところに立ち始めます。その勢いを脅威と感じたのが彼らだったのです。
フランス人がカフェで払うお金で一番儲けるのがオランダ人というのも、実に面白くない話です。

なので医者達も、この新たな飲み物に否定的な立場を取るようになります。
コーヒーはどうやら体に悪いらしいという風評を作り、ブームを沈静化しようとしたのです。

それでもコーヒーは、フランスから駆逐されず飲まれ続けます。

一度体に悪いと言った手前、そのまま飲まれてはウソがばれてしまいます。
なので、「コーヒーの毒素を牛乳で相殺しましょう」という飲み方を医者達は提唱するようになります。

カフェ・オレの誕生です。

フランスがオランダに遅れを取ることなくコーヒーの生み出す富に気が付いていたら、コーヒー排斥運動なんて起こらなかったでしょう。

するとひょっとしたら、カフェ・オレも生まれなかったかもしれません。

オランダのジャワ・ロブスタに制圧されたフランスが、苦労の末西インド諸島にコーヒー栽培の拠点を設けるのは、18世紀に入ってからです。

2013年7月13日土曜日

最近、「へ〜」と思ったこと

コンピューター関連の用語で、「Java(ジャバ)」という言葉をご存知ですか?

僕はお名前かねがねご存知だけど、実態はサッパリ何のことやらです。

なので、ネットで調べます。

Javaとは、Sun Microsystems社が開発したプログラミング言語。C言語に似た表記法を採用しているが、既存の言語の欠点を踏まえて一から設計された言語であり、最初からオブジェクト指向性を備えている点が大きな特徴。

なんだそうです。やはり、何のことやらさっぱりでございます。

ワープロソフトみたいなアプリケーションと違い直接何かの仕事をこなすというより、OSのどこか深い場所に生息し秘密の仕事を淡々とこなしている、なんてイメージかな。

そんな地味キャラJava、でもバージョンアップのダウンロード時にお目にかかる名前とロゴには、かる〜く引っかかるものがありました。

やはり珈琲屋の習性として、コーヒーカップのロゴとJavaという名前にはアンテナが反応します。

まぁ、それでも関係性を熱心に突き止めようという情熱までには結びつきませんでした。

知らなくても珈琲屋の営業と日常生活には、ほとんど支障がないもので。 (^∇^;)ハハ…

でも、最近たまたま読んでいた本でこの名前の由来を知りました。
ありがたいことに、向こうから菓子折り持って会いにきてくれる情報もたまにあるのです。

その本によると、Javaは「ジャワ・ロブスタ」というコーヒー豆の名前から引っ張ってきたそうです。なので、やはりロゴもコーヒーカップということになります。

スタッフ達がこのプログラムの名称を考えるために入った、とある小さな喫茶店で偶然目にした豆の名前が「ジャワ・ロブスタ」だったんだそうです。

うすうすアルと思っていたコーヒーとの関連性がはっきりして、胸がすっとした気分です。

でもアラビカに比べ丈夫だけが取り柄、でも味覚的にはちょっとどうよ?のロブスタだったんだろう?

ちなみに、当店では取り扱っておりません。

そこまで知ってて名付けたのなら、それはそれで面白い話になりそうです。


2013年7月12日金曜日

人肌ぬる燗のススメ


「これだけ暑いと、ホットの気分じゃないね」

連日の猛暑の中、アツアツのホットコーヒーなんて飲んでられない!、そう思うのも無理もない話です。

おかげで、当店のアイスコーヒー用豆(深煎りブレンド)も、このところ毎日焙煎なのです。

ところで、アツアツのホットコーヒーと書きましたが、コーヒーの味が一番わかる温度ってご存知ですか?

それは、人肌(37〜40度)くらいと言われています。

できたてアツアツ状態のコーヒーは、味を充分に楽しむには温度が邪魔します。少し冷ましたくらいが豆の素性を理解しやすくなるのです。

豆の良し悪し、鮮度の長短、抽出テクニックのレベル等々、すべては冷めてからあらわになるのです。別な言い方をすると人肌って、欠点の見えやすい温度ということにもなります。

当店でコーヒーを飲まれるお客様の中にも、お出しして少し時間を置いてからカップを口に運ぶ方がいらっしゃいます。
そんなお客様と出会うと、僕は少し緊張します。いろいろわかってらっしゃるのでは、と軽く身構えるのです。
単に猫舌という理由だけかもしれないのに、店主は人肌コーヒーのお客様に一目置くのです。

もし、敷居の高そうな珈琲店に行くことがあったら、この人肌コーヒー作戦オススメします。きっとそのお店のご主人も、3割増に丁寧な接客をしてくれるはずです。

2013年7月11日木曜日

50の手習いはキビシイ

連日お暑うございます。

でも、ちょっぴり体が慣れてきた気もします。

「今日はとても暑いよ」と、ご常連のひと言。言外に「涼しい場所で仕事してるあなたには、わからないだろうけど」というニュアンスが軽くまぶしてあります。 (^_^;A

こんなやり取りが増えてくると、宮崎の夏は全開です。

そんな暑い最中、僕はツイッターとフェイスブック、おまけでラインのお勉強中です。

ストレート豆の情報をオンライン発信する道具として使えないか、と思ったのです。

この三つのサービス、僕はことごとく乗り遅れています。

乗り遅れるどころか、停留所までの道のりすらあやふやな感じです。

インターネット、ホームページ、ブログまではそれなりについて行けました。でも、SNSという文字がネットを賑わす頃からだんだんいろいろ疎遠なことが多くなった気がします。

いまだにガラケーオンリーの僕にとって、新しいネットコミニュケーションサービスは、どうにもリアリティを持つことができないのです。

ま、しかしどれもほぼ無料で使えるわけだから、手を出してみる価値は充分ありです。

近いうちに、どれかひとつでも「始めました!」ってご報告ができますように。

2013年7月10日水曜日

One More Cup of Coffee

現在確認できる最古のコーヒーソングは、17世紀のユダヤ商人の間で歌われていたそうです。

それを読んで、パカッとリンクしたのがボブ・ディランの「One More Cup of Coffee」です。1976年「欲望」の中の一曲。

ユダヤ系のディランがアラビアンなメロディーに乗せてコーヒーの歌を歌う、そこにはやはり意味があったのだな〜と得心します。


コーヒーをもう一杯 さよならを言う前に
コーヒーをもう一杯
眼下に見えるあの谷底に向かって旅立つ前に

どうにもやるせない旋律と哀愁を帯びたディランの声は、ひどくマイナーな気分にさせられます。でも、発売当時それなりにヒットしたことを覚えています。

恋人と別れ谷底に向かう前に、コーヒーをもう一杯。

そのコーヒーって、穏やかだったり甘みがあったりしないんだろうなと思います。イタリアンローストの極致みたいな真っ黒な豆で淹れた、ひたすら苦いだけの一杯じゃないと似合わない気がします。


2013年7月9日火曜日

「せめてコーヒーだけは甘く」

昨日、梅雨明したそうです。

昨年より二週間ほど早かったんだとか。

そうだったったっけ?、なのです。去年の梅雨がどうだったかなんて、さっぱり覚えていません。

去年どころかここ数日の晴天猛暑で、今年の梅雨でさえずいぶん昔のように思えます。

先日、コーヒーをお飲みいただいたお客様に「コクがあるのに苦み少なく、まろやかで美味しいね」などとお褒めの言葉をいただきました。

それはもう中煎りブレンドの特徴そのもの、ありがたき幸せでございます。

ところが、お帰りになったお客様のテーブルには、スティックシュガーとポーションミルクの空殻が2〜3個転がっていました。この感じだと、たっぷりのお砂糖とミルクでお召し上がりのご様子。

てっきりブラック飲みの感想だと思っていた僕は、少し (^∇^;)ハハ…気分でした。

それはけっして、お砂糖ミルクにダメ出し気分などではございません。

ブラックで感じる中煎りブレンドの個性を、お砂糖ミルク入りでも感じる方がいらっしゃるんだと興味深く思ったからなのです。

味覚は千差万別、人それぞれ。当たり前なことの再確認でございます。

ちなみに僕たちの社会では、コーヒーにお砂糖という習慣に否定的な方も多くいらっしゃいます。ブラックで飲むのが通なのだ、というイメージや健康的見地が原因でしょう。

でも、日本から遠く離れたグァテマラでは「人生はあまりにも苦いから、せめてコーヒーだけは甘くするの」と言って、スプーン山盛りの砂糖を何杯もコーヒーに注ぐ人達もいます。

片桐はいりさんが雑誌のコラムで、そんなエピソードを書かれていました。

はいりさん、あまりの砂糖ドカ入れに顔をしかめたら、そう呟かれたそうです。
彼女はそれ以来、砂糖ドカ入れをを目撃しても、「お飲みなさい、心ゆくまで甘くして」という気持ちになったそうです。

僕も同感です。

2013年7月7日日曜日

梅雨明け宣言まじか

今週の予報はオール晴れマーク、いよいよサマーシーズン到来ですね。

晴れてグッと気温が上がると、アイス用豆の売上も上昇モード。

特に昨日はアイス用をご所望のお客様が急に増えたので、あわてて追加焙煎する始末でした。

わざわざのご来店に売り切れでは申し訳ないので、できるだけきらさないように心がけています。それでも閉店間近の時間になると売り切れという事がままございます。

売り豆のストック情報を早く公開せねば、なのです。

それまでは、お電話でのお問い合わせをよろしくお願い致します。

特に夕方以降の深煎りブレンドは、売り切れ注意でございます。

夏到来!


2013年7月6日土曜日

ちょっと小耳にはさんでおいてください part3

コーヒーの名前について、もうちょっとだけ。

その昔、コーヒーには生産国の名前が記されるだけでした。そして段々と農園の名前や栽培方法、品種、加えてイメージをより強くするために愛称まで付け足されるようになりました、というのがこれまでの流れ。

そんな変遷の中に、また新しい動きが始まっています。

それは、消費者側で味覚を評価しブランド化するという形です。

以前は、生産者側が設定した格付けで豆を吟味し、価格の優劣を決定するのみでした。今では消費者側が品評会を開催し、味のランクを決定するという動きが活発になっています。

作り手主導から消費者とのコラボへと、移り変わり始めたのです。

そうして選ばれた豆はスペシャリティコーヒーと呼び、高品質高価格の豆として市場に流通しています。

この動き、生産者の意欲向上や収入安定につながる方法としてちゃんと機能すれば一定の評価ができると、僕は思っています。

2013年7月5日金曜日

ちょっと小耳にはさんでおいてください part2

雲は多いけど、青空チラリの宮崎です。

さて、水洗式と非水洗式の違いについてもう少し。

水洗式の特徴
1、設備投資がかかる。
2、豊富な水資源を必要とする。
3、混ざり物の少ないきれいな豆に仕上がる。

非水洗式の特徴
1、単純な設備。
2、品質は、天候に左右されやすい。
3、欠点豆や異物の混入率が高いので、精製後の選別が重要。

ざっとこんな感じです。

それでは、焙煎後の印象はどうでしょう。

スッキリまとまりよく調和が取れているのが水洗式、個性的な風味を感じやすいのが非水洗式。

はなはだ大ざっぱでございますが、これが僕のイメージです。

水洗式は豆が整っているので、焙煎中のコントロールも比較的容易です。対して非水洗式は、毎回自分のイメージ通りに焙煎できるとは限らない、というちょっとスリリングな気持ちにさせられます。

優等生的水洗式に、個性派の非水洗式。どちらも甲乙つけがたく、といったところです。

もちろんコーヒーの味はこれだけで決まりません、でも判断材料のひとつとしてとても重要だと僕は思います。

久しぶりに青い空

2013年7月4日木曜日

ちょっと小耳にはさんでおいてください

雨空お天気も今週まで、来週の予報は晴れマークのオンパレード。

晴れたら晴れたで、暑いだのなんだのとぶつくさ言うんだろうけど、今はひたすら青空が恋しいのです。

さて、下記事で温泉水を精製過程に使うということを書きました。

ついでなので、豆の収穫から精製までをさらっと簡単にご説明します。

精製には大別して二つのやり方があります。

水洗式(ウオッシュド Washed)非水洗式(アン・ウオッシュド Unwashed)です。

コーヒーの木から摘み取られた赤い実は、まず水槽に入れます。成熟した実は下に沈み、未熟な実は浮かびます。こうしてまず選別します。

そのあと、成熟実を水流を使って果肉をカットする機械に流し込み種子だけを取り出します。取り出した種子は発酵槽で半日〜1日かけて発酵させ取り残しの果肉などを除きやすくします。

そうして、水洗場で念入りに水洗いして乾燥させます。

ここまでが、水洗式の大まかな流れです。

非水洗式は、選別した実を数日から数週間かけて日光乾燥します。そうして果肉が黒く固くなってから脱穀機にかけて種子を取り出します。

この製法の違いは、実際にコーヒーの味に大きな影響を与える重要なポイントになっています。
銘柄の末尾にウオッシュドとかアン・ウオッシュドと記載される場合もあるので、名前くらい覚えておいて損はないと思います。

天日乾燥中のコーヒー豆

2013年7月3日水曜日

名前は豆の履歴書です

いまだ梅雨空の宮崎です。

アイスコーヒーに衣替えしたけど、またホットコーヒーに出戻るお客様もチラホラな今日この頃です。

さて、今日は豆の名前について少々。

僕がこの業界に入った頃(25年前)は、豆の銘柄名ってとてもシンプルでした。コロンビア、ブラジル、モカ、などなど、だいたいひと言でおしまいです。

それがこの10年くらいで、落語の寿限無みたいになが〜い名前を持つ豆がたいへん増えてきました。

生産者のこだわりのぶんだけ名前は長くなる、そんな感じがします。

例をひとつ

エルサルバドル サンタ・テレサ農園 RA認証 温泉パカマラ

さてこの名前を読み解きます。

まず生産国(エルサルバドル)が判ります。しかも、農園単位で生産地を特定できます(サンタテレサ農園)。そしてこの農園は、熱帯雨林の環境保護に配慮した生産活動の証、RA認証を得ています。

豆の精製過程において、温泉水を使っています。

パカマラとは品種の名前です。ちなみに近年人気急上昇のハイグレード豆です。

という情報をこの名前から知ることができます。

自然に湧き出る温泉水を豆の洗浄に使うだけでも、かなりの設備が必要になると聞いたことがあります。これもRA認証のポイントのひとつでしょう。

長い名前には生産者の努力と誇りが宿っていると僕は思います。

質の良い豆を環境に配慮しながらたんせい込めて栽培しているんだな〜、などと想いを馳せながらの一杯はまた違った味わいになると思いませんか?。

RA認証のマーク

2013年7月2日火曜日

見つからない・・・

七月になっても、梅雨の空は続きます。

気分転換に壁レコの模様替えを始めました。例によって夏だ!、海だ!、ビーチボーイズだ!、というワンパターンなテーマでございます。

しかし時は流れます、ビーチボーイズが定番サマーアイコンであるという常識も今ではあまり流通してないかな。


レコード棚の彼らのレコードを探していたら、「サマーディズ」のアルバムがどうしても見つかりません。どうにも悔しいので、カーペンターズのデビューアルバムを代役で飾りました。

カーペンターズのアルバムジャケが、「サマーディズ」へのオマージュになっているという間柄ゆえの抜擢でございます。



僕がこの二枚の関係を知ったのは、ずいぶん後の事です。

カリフォルニア出身、兄弟グループ、極上のポップサウンド、などなど共通点多い両者です。
でも、グループの歴史にある悲劇性まで似てるとなると、何ともはやです。