「シングルオリジン」。
いわゆるサードウェーブ系の今どきコーヒー屋でよく使われる言葉です。
これまでの「ストレートコーヒー」に変わる、新しい呼び名と思っていただければよろしいかと。
ここでコーヒーの名前についてちょっとだけ。
産地の違う数種類の豆を混ぜたものがブレンドコーヒーで、混ぜないのがストレートコーヒーです。
ブレンドコーヒーは焙煎人やお店のオーナーが自由に名前を付けることができます。当店では「中煎りブレンド」、「深煎りブレンド」がそれです。
対してストレートコーヒーは、産地で付けられた名前がそのまま店頭に並ぶことになります。仕入れた豆の名前を変えることは出来ません。
ただ今好評販売中の「ブラジルさくらブルボン」も僕が勝手に付けた名前ではなく、産地でそう名付けられているのです。
さて、「シングルオリジン」もブレンドではなく産地限定ストレートコーヒーを意味します。
だったら「ストレートコーヒー」も「シングルオリジン」も同じことじゃないか?って話しです。
僕も最初は言葉だけ新しくちょっと気取った感じにリニューアルしただけだと思っていました。でも、それだけではないのです。
「シングルオリジン」とは、農園単位まで栽培地が特定できるものを示します。コロンビアとかブラジルのように大ざっぱに国レベルでしか産地を特定できないものは「シングルオリジン」とは呼べないのです。
「〇〇農園」とか「〇〇樹上完熟」などと農園名や栽培方法まで名前に書かれていたら「シングルオリジン」と思って差し支えないと思います。
ちなみに当店の豆は殆ど全部が「シングルオリジン」に該当します。
なので、堂々と胸を張って「この豆はシングルオリジンです」とセールストークしたいのは山々ですが、僕自身がこの言葉に慣れずにちょっと照れてしまいます。 (^∇^;)ハハ…