映画監督大島渚さんが一月十五日、元横綱大鵬さんが一月十九日にお亡くなりになりました。
少し遅くなりましたが、ご冥福をお祈りしたいと思います。
大島監督の映画を、僕は一本しか見ていません。唯一観たのが、「戦場のメリークリスマス」。この映画にしても、たけしとデビッドボウイ、坂本龍一の競演という所に興味があったから観たのです。正直、大島イズムがどこに潜んでいたのか今でもサッパリ判りません。
あと、印象に残るのはあの「愛のコリーダ」、未だ未見ですが。
映画公開時僕は高校生、映画の性描写を巡ってあーだこーだと論争になっているという話を伝え聞き、それはいったいどういうことなんだと想像力をたくましくしておりました。この件で初めて監督の名前を覚えました。
ようするに作品は戦メリ一本観ただけという、薄〜い関係です。
松竹ヌーベルバーグの旗手だとか、代表作が「青春残酷物語」「日本の夜と霧」なんだとか後に知ることになりますが、そこに辿り着くことはありませんでした。
それでもこうしてしみじみ想いを重ねてしまうのも、監督のテレビでのイメージが強いからなんでしょう。なんだか扱いにくそうだけど、裏表なくキチンと言うべきことを言う人って感じです。
坂本龍一氏が弔辞の中で、「社会を厳しく叱る人間がいなくなり、日本は少しつまらない国になったかもしれません・・・」というスピーチをされたそうです。
僕の印象も、あながち間違いではないんだと思いました。
大鵬さん、言わずもがなの昭和の大横綱。
表題に書いた「巨人・大鵬・玉子焼き」、子供の大好物ベスト3。
例にもれず、僕も大好きでした。
大鵬さんの連勝記録を郷土力士が破ったときは、複雑な気持ちになったものです。
巨人は必ず日本一になり、大鵬も勝ち続ける。これが昭和のお約束でした。
強者は永遠に強者、そんな幻影を信じることができた60年代、大鵬さんはその最大のシンボリックなアイコンだったと思います。
あらためて、お二人に合掌。