2013年11月14日木曜日

インスピレーションでコーヒーを楽しむ

豆の名前(銘柄)から、いろいろ想いを巡らしつつ飲むコーヒーもまた格別です。

モカとかガテマラ、キリマンジャロ、マンデリンという名前を聞くと、不思議に美味しさへの期待感も膨らみます。

そこには、日本から遠く離れたコーヒー産地に対する幻想交じりの憧れが多分に作用している気がします。

「KAMIKAZA TAXI」という映画を観ました。

出演 役所広司、高橋和也 、ミッキー・カーチス 、片岡礼子、監督 原田眞人、95年日本映画です。
暴力系の痛い映画が苦手な僕なのでこれまで未見でしたが、偶然TVで観てすっかりハマってしまいました。「パルプフィクション」がOKな方でしたら、この映画のバイオレンスシーンもだいじょうぶかと思います。
外国人労働者問題、ヤクザ、腹黒い政治家、戦争の闇などなどてんこ盛りの素材をぶち込んで二時間オーバーの長尺にもかかわらず、胃もたれもせずさっぱり観せてしまう原田監督の力量は素晴らしい。
役所広司は僕の観た中で最高の演技だし、高橋和也 、ミッキー・カーチス も素晴らしいと思う。特にミッキーは怪演という言葉が相応しい存在感です。片岡礼子さんも最近ご無沙汰ですが、この頃とてもチャーミングで魅力的です。

さて、この映画とコーヒーの関係はまったくございません、シーンのどこにもコーヒーは登場しません。

でも、役所広司さんがペルー育ちの日系人タクシードライバーという役柄を最高の演技で魅せてくれたおかげで、僕はペルー産の豆と接する度にこの映画を思い出すことになると確信しています。

これまでも僕は、インカ帝国とかアンデス山脈、マチュピチュ、「コンドルは飛んでいく」などのイメージの断片を曖昧に思い描きながらペルーの豆を焙煎していたけど、その列にペルー育ちの日系人タクシードライバーが加わります。

ワケのわからん思い入れですが、こんなのも意外と大事なような気がします。

それに、産地の歴史、風土やお国柄を知ると、よりコーヒーは味わい深くなると思います。