9月10日の記事の中で、上質な生豆を丁寧に焙煎して云々と書きました。
では、上質な生豆はどうやって生まれるのでしょう?
豊かな自然、恵まれた気候、高い技術力、設備に対する充分な投資、とまぁいろいろな条件が必要になってくるのは言うまでもありません。
僕がいろいろ調べたり人に聞いたりしていつも痛切に思うのは、生産者の情熱というファクターが一番重要であるということです。
これはコーヒー豆にかかわらず、すべての農に通じることなんでしょう。
コーヒー豆の栽培は、とても手間のかかる仕事です。質の良い豆を作ろうとすれば、余計に労力もかかります。
僕ら消費者のおいしいコーヒーに対するどん欲さは、それだけ作り手に厳しい労働を強いるということと同義となるのです。
これもコーヒー業界にかかわらず、どこのでもある消費者と生産者の関係性のひとつなのでしょう。
僕は焙煎屋として、生産者の苦労を噛みしめる必要があると思っています。質の良い豆の裏側には、たくさんの汗があることをゆめゆめ忘れないようにと思っています。