2013年7月12日金曜日

人肌ぬる燗のススメ


「これだけ暑いと、ホットの気分じゃないね」

連日の猛暑の中、アツアツのホットコーヒーなんて飲んでられない!、そう思うのも無理もない話です。

おかげで、当店のアイスコーヒー用豆(深煎りブレンド)も、このところ毎日焙煎なのです。

ところで、アツアツのホットコーヒーと書きましたが、コーヒーの味が一番わかる温度ってご存知ですか?

それは、人肌(37〜40度)くらいと言われています。

できたてアツアツ状態のコーヒーは、味を充分に楽しむには温度が邪魔します。少し冷ましたくらいが豆の素性を理解しやすくなるのです。

豆の良し悪し、鮮度の長短、抽出テクニックのレベル等々、すべては冷めてからあらわになるのです。別な言い方をすると人肌って、欠点の見えやすい温度ということにもなります。

当店でコーヒーを飲まれるお客様の中にも、お出しして少し時間を置いてからカップを口に運ぶ方がいらっしゃいます。
そんなお客様と出会うと、僕は少し緊張します。いろいろわかってらっしゃるのでは、と軽く身構えるのです。
単に猫舌という理由だけかもしれないのに、店主は人肌コーヒーのお客様に一目置くのです。

もし、敷居の高そうな珈琲店に行くことがあったら、この人肌コーヒー作戦オススメします。きっとそのお店のご主人も、3割増に丁寧な接客をしてくれるはずです。