それを読んで、パカッとリンクしたのがボブ・ディランの「One More Cup of Coffee」です。1976年「欲望」の中の一曲。
ユダヤ系のディランがアラビアンなメロディーに乗せてコーヒーの歌を歌う、そこにはやはり意味があったのだな〜と得心します。
コーヒーをもう一杯 さよならを言う前に
コーヒーをもう一杯
眼下に見えるあの谷底に向かって旅立つ前に
どうにもやるせない旋律と哀愁を帯びたディランの声は、ひどくマイナーな気分にさせられます。でも、発売当時それなりにヒットしたことを覚えています。
恋人と別れ谷底に向かう前に、コーヒーをもう一杯。
そのコーヒーって、穏やかだったり甘みがあったりしないんだろうなと思います。イタリアンローストの極致みたいな真っ黒な豆で淹れた、ひたすら苦いだけの一杯じゃないと似合わない気がします。