そんなコーヒーの代名詞とも言える「モカ」について、うんちくをちょっとだけ。
「モカ」とは豆の種類を表す言葉です。イエメン産とエチオピア産の豆を総称してモカコーヒーと呼びます。
ではどうしてモカと名付けられるようになったのでしょう?
もともとモカとは、イエメン共和国の港町の名前であり、15〜17世紀にかけてイエメンとエチオピアの豆をモカ港から出荷していました。
そうこうするうちに港の名前が豆の名前として定着した、という次第です。
ただしモカ港はとっくの昔に廃れ、豆の積出港としての賑わいは歴史の彼方でございます。
港はすたれて名は残るというお話。
当時、モカ以外に積出港はいくつもありましたが、ヨーロッパの船が直接寄港を許され買い付けできるのはモカ港だけだったのです。
なのでヨーロッパ人にとってモカ港は、アラビア社会との接点として特別な場所になりました。彼らはモカという言葉に、砂漠の国の神秘を幻想したことでしょう。
そして、ヨーロッパ人の幻想が僕たち日本人に伝承するのは、もうワケありません。かくして、「モカ」はコーヒーのブランドネームとしてなが〜く君臨することになります。
たぶん、これからもずっと。
コピペと変わんないような雨空が今日も |