2013年6月30日日曜日

「滋味」という言葉が好きです。

「滋味」[1] うまい味。また、栄養のある食べ物。
    [2] 物事に感じられる深い味わい。    大辞林より

いつの頃からか、「滋味」という言葉が大好きになっていました。

滋味あふれる〜、というセンテンスは僕にとって必殺の殺し文句です。言葉のまわりに、優しい愛情を感じます。

滋味あふれる味と言われるためには、ただ美味しいだけでは駄目な気がします。そこに、作り手のもろもろの愛情が込められなければ、と思います。

最近、とても滋味な気分を味わえる音に出会ったのでご紹介します。

ロバート・プラント&アリソン・クラウスの「レイジング・サンド」というアルバム。

発売は6年ほど前になります、確かその年のグラミーを賑わしたはずです。
ロバート・プラント、言わずと知れた元レッドツェッペリンのメインボーカリスト。その彼が還暦を迎えて到達した境地がここにあります。

穏やかで静かな佇まいの曲が多いので、渋いとか枯れた境地なんてレッテルがすぐ付きそうだけど、僕的には断然「滋味」なのです。

熱心に聴くと、平易で穏やかなメロディーの中にブルース、カントリー、平穏、激情など様々な音のエッセンスが絶妙にとけ込んで混ざり合っているのがだんだんわかってきます。

最初はさりげなく、聴いてるうちにだんだん虜になっていく。そんなアルバムです。

僕のコーヒーもそうありたいと願っています。